ほとけには
吾身已逝
さくらのはなを
願以櫻花
てまつれ
為之供奉
わがのちのよを
若吾之後世
ひととぶらはば
仍存弔祭吾之人
さもあれば
若是如此
をしからざりし
此世之命
いのちさえ
亦不足惜
はなのいろにも
只願花開之色
うつくしければ
能爛漫如期
かつて 一人
我曾 獨自一人
その想い 葉うなら
盼望那執念 得以實現
いつか 吟じた
於往昔 所吟誦的
詞を 胸に抱いて
詞句 將其懷抱著
望み それは 願い
渴望 便是 願望
桜の下で 死ねること
能於櫻花下 逝去
その死顔 ただうつくしく
那容顏 只是華美無比
そして 一人
然後 獨自
また一人 止め処無く
又獨自 永無休止
いつか 愛した
於往昔 所愛的
詞を 胸に抱いて
詞句 將其懷抱著
祈り それは 縋り
祈望 便是 依戀
桜の下で 死ねること
能於櫻花下 逝去
その死顔も ただうつくしく
那容顏 只是華美無比
ほとけには さくらのはなを たてまつれ
逝世之身 願以櫻花 為之供奉
死なば諸共 みなうつくしく
令逝去之人 皆美麗永存
さもあれば をしからざりし いのちさえ
若是如此 此世之命 亦不足惜
そのはかなさのみ 殘しては
唯有虛幻 殘留塵世
この身の 憂さを思えば
思考此身的憂愁
生きるのは あやなしとのみ
即是活著 也只有蹉跎歲月
その花の うつくしければ
那櫻花 絕美無比
恐れは無く ただ身を捧ぐ
無須恐懼 只需獻上汝身
ほとけには さくらのはなを たてまつれ
逝世之身 願以櫻花 為之供奉
死しても葉う 望みのあれば
若君有意 逝去之事亦能成真
さもあれば をしからざりし いのちさえ
若是如此 此世之命 亦不足惜
この身も永久に うつくしく
令此身 得以存於永恆
ほとけには さくらのはなを たてまつれ
吾身已逝 願以櫻花 為之供奉
わがのちのよを ひととぶらはば
若吾之後世 仍存弔祭吾之人
さもあれば をしからざりし このいのちさえ
若是如此 此世之命 亦不足惜
せめて最期は 桜の下
只盼得以長眠於 那櫻花之下
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